濁った水にキレイな水を入れても・・・

先日ある会社のリーダーが
落ち込んだ様子で報告をしにきました。

せっかく採用した人が
すぐに辞めてしまったというのです。

かなり期待をしていたらしく
広く仕事を知って欲しいと
「リーダー付き」というポジションで
色々な部署を経験できるように
配慮していたそうです。

しかし、
試用期間の三ヶ月が経ち
本人の意志を確認するための
面談の場をもったのですが、

本人から

「私はこの会社で正社員として
働く気持ちはありません」

ときっぱり言われてしまった
そうなのです。

「その理由は何？」
と問うたところ

「その理由は言いたくありません」と

取り付く島もない態度だったそうです。

これは期待していた分
かなりショック！！

私はあることがとっても気になって
リーダーに次の質問をしてみました。

「あなたは今の仕事は楽しいですか？」

「・・・」

真面目なリーダーなので、
仕事はキチンとやっていますが、

「仕事が楽しいか？」

との問いには沈黙してしまったのです。

これは、リーダーだけではなく
他のメンバーも同様と想像がつきます。

職場自体が楽しくなく
活気がない、元気がない。

そんな状況を打破しようと思い
採用をしたのでしょうが、

採用された人はこの職場を
客観的に観て、きっと希望を
持てなかったのでしょう。

他の会社でも
職場の雰囲気を変えようと
採用した人たちに期待してしまう
ケースをよく見かけます。

今回もそうだったのでしょう。

しかし、

濁った水にキレイな水を入れても
水はキレイにはなりません。
すぐに濁ってしまいます。

だから、
本当にキレイな水にしたいのなら
キレイな水を入れる前に
今ある水をキレイにすることから
始めなければなりません。

今回紹介したリーダーには

「会社と仕事の最大の魅力は何？」
「この会社で働くメリットは何？」
「仕事でやりがいを感じるときはどんな時？」

このような基本的はことから
答えてもらうようにしました。

その後、少し時間が掛かりましたが、
リーダーに笑顔が戻ってきました。
（よかった！）

濁った水にキレイな水を入れても
水はキレイにはなりません。
なにより元の水をキレイにすることです。

最後までお読みくださりありがとうございます。